富士市・静岡市・富士宮市 公立 共立蒲原総合病院組合Kanbara Public Hospital’s Association

共立蒲原総合病院

C型肝炎治療について

共立蒲原総合病院 消化器内科では

C型肝炎治療(インターフェロンフリー)が始まりました。

さらに進んだC型肝炎治療 ~ インターフェロンフリーの時代へ ~

  ウイルス性肝炎はB型・C型肝炎ウイルスによる感染症で、長年かかって慢性肝炎、肝硬変になることが多い病気です。それも通常自覚症状なく進行します。また肝臓癌を合併する確率が高い病気です。B型慢性肝炎は感染してない人に比べ約400倍、C型慢性肝炎は約1000倍、肝硬変になると約5000倍肝癌になりやすいと言われています。

 

 C型肝炎は過去の輸血、非加熱製剤の投与など感染の原因がわかっている方は全体の40%程度に過ぎません。C型肝炎はALT(GPT)が正常範囲内で推移することが多く、また、その場合症状もありません。C型肝炎の感染の原因がわかってない残りの60%の方は、過去に医療行為などで滅菌不十分な注射器を使用し血管注射をしたことなどが考えられます。現在蒲原病院では肝炎の無料検査を行っています。肝炎は暫く無症状で進行します。症状が出た時は肝硬変になっていることが多い疾患です。40歳以上の方で今までにウイルス肝炎の検査をしてない方はぜひ受診してください。

 

 旧庵原郡を含め富士川流域は全国でも有数なC型肝炎、肝癌の多発地域です。平成元年にC型肝炎ウイルスは発見され、以後インターフェロンを中心とした治療が始まりました。日本人が感染しているC型肝炎ウイルスはその遺伝子より1型と2型に分かれます。1型は難治性で当初C型肝炎ウイルスは数%しか排除できませんでした。しかし、その後C型肝炎の治療は急速に進歩しました。 

 

 平成25年秋に従来のペグインターフェロンとリバビリンの併用に新たにシメプレビル(商品名:ソブリアード)を内服する3剤併用療法が開始されました。治療効果は初回治療の成績(ウイルスを排除する)が90%前後で、驚くべき効果があるという事でした。しかし、この治療はインターフェロンを併用せざるを得ない方法で、副作用が問題でした。

 

 平成26年秋にインターフェロンを使わない(インターフェロンフリー)内服薬だけの治療が始まりました。ウイルスを直接標的とし作用する薬です。最初に承認されたのがダクルインザとスンベプラ併用療法です。適応はジェノタイプ1 C型慢性活動性肝炎または代償性肝硬変です。当初は貧血、好中球減少症、血小板減少症、うつ病、高齢、自己免疫性疾患などを合併症として抱える患者さんのみ使用可能でしたが、平成27年3月に適応が拡大され上記に当てはまらない患者さんにも使用できるようになりました。この治療は2種類の薬を毎日24週間服用します。治療成績(ウイルスを排除する)は90%以上で、年齢、男女差もほとんどありません。ただ元々薬剤に対し抵抗性がある耐性ウイルスに治療した場合、その効果は25~40%と低下します。治療前に耐性ウイルスの有無を検査しています。本来2万円程度かかる検査ですが、当面は無料で検査を行うことができます。

 

 ダクルインザとスンベプラ併用療法の副作用で多かったのは肝機能障害(黄疸、ALT上昇など)、発熱、頭痛などでした。投与開始後少なくとも12週までは2週間ごとに、それ以降は4週間ごとに血液検査が必要です。

 

 そして平成27年9月に新たな薬が承認されました。ハーボニー配合錠でレジパスビルとソバルディの2種類の薬の合剤です。ハーボニー配合錠(ソバルディ、レジパスビル)を1日1回、12週間内服します。治療効果はダクルインザとスンベプラ併用療法とほとんど変わらず高い治療効果を得られています。副作用は鼻咽頭炎、頭痛、便秘、発疹などです。当初より28日投与(本来新薬は14日処方が限度)が認められていて、通院、血液検査も4週間に1回ですみます。治験段階では不整脈による死亡例が報告されていて、念のため投与前に心電図を行います。重度の腎臓障害のある方は投与できません。尚ダクルインザとスンベプラ併用療法が効かなかった場合への投与は耐性を検査し、陰性であれば肝疾患連携指定病院(順天堂大学静岡病院ないしは浜松医大)を受診する必要があります。

 

 さらに平成27年11月にヴィキラックス配合錠が承認されました。オムビタスビル、パリタプレビルとリトナビルの配合錠で、1日1回2錠、12週内服します。治療効果は上記薬と同等です。この薬は腎機能が低下している場合でも使用できます。なお治療前に耐性ウイルスの有無を検査します。

  

 ジェノタイプ2の肝炎ウイルスに対しては平成27年5月にソバルディ・リバビリン併用療法が承認されています。リバビリンは従来インターフェロンフリー治療の時に併用していた薬です。ソバルディを1日1回、リバビリンを1日2回12週間内服します。副作用も貧血、鼻咽頭炎、頭痛などで比較的軽いといわれています。上記ハーボニー治療と同様、通院、血液検査も4週間に1回ですみます。

 

 上記のすべてのインターフェロンフリー治療は肝炎治療助成制度が受けられます。その場合、月の負担は1万~2万円です。上記治療は妊娠また妊娠している可能性のある方は投与できません。また投与中避妊を徹底してください。


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